大根おろしは、焼き魚や天ぷらなどを食べるときに欠かせない薬味の一つですよね。
独特の辛味が好き！という人もいれば、苦手な人もいると思います。
大根の部位やおろし方を変えることで、お好みの大根おろしを作ってみましょう！
大根おろしの効能って？
料理の添え物、というイメージの大根おろしですが、実はいろいろ優れた効能があります。
大根は煮たり焼いたりと、万能な野菜ですが、大根の栄養をより効率的に摂取するためには、実は生で取り入れるのがいいのだそうです。
かといって、生の大根を食べるのはなかなか難しいですよね。
そんなときに大根おろしとして食べるのがオススメなんです。
生の大根には抗酸化作用があるビタミンCや消化酵素、辛味成分がたっぷりと含まれています。
消化を助けたり、大根おろしの汁でうがいをすることで口内炎や歯肉炎などの口の中の炎症に効くとも言われています。
また、大根にはちみつを加えて飲むと、咳止めや喉の痛みなどに効く、なんていう話を聞いたことがありませんか？
こういった効果から、昔から「大根おろしに医者いらず」なんていう格言もあります。
最近ではダイエットにも効果があるという話もありますね。
大根おろしに含まれているアミラーゼや、辛味成分でもあるアリルイソチオシアネートが活性酸素を除去してくれるという働きがあって、新陳代謝を上げ、脂肪をつきにくくする効果があるそうです。
また、食物繊維が豊富なので、腸の働きを活発にして、便秘を改善する効果が期待できます。
このような効果がある大根おろし、料理の薬味としてだけでなく、積極的に食べていきたいですよね。
甘い大根おろしを作りたい
「怒りながら大根おろしを作ると辛いおろしができる」という話を聞いたことがありませんか？
私も小さい頃から料理の手伝いをするときによく言われたものです。
実はこれ、本当なんですよね。
大根おろしの辛味成分であるアリルイソチオシアネートは、大根をおろしたり切ったりすることで細胞が壊れると、初めて化学反応によって作られるものです。
つまり、大根の繊維を断ち切るように一気にすりおろすと、この化学反応がおこりやすい、ということなのです。
怒りに任せて、おろし金に対して直線に力を込めて一気にすりおろすと、辛味成分が増える、というわけ。
ということは、甘いおろしが作りたいときにはその逆をいけばよいのですね。
おろし金に対して側面から繊維に沿って円を描くように回しながらゆっくりおろすことで、甘い大根おろしが作れるというわけです。
また、大根の部位を選びましょう。
一般的に大根は葉に近いほうが甘く、先端に近くなるほど辛くなります。
葉っぱに近いくびの方を使い、皮にも辛味があるので、皮をむいてなるべく芯の方を使うのがコツ。
また、おろしてから５分程度経つと辛味がピークに達し、そのあとだんだん減少していくので時間を置くのもいいでしょう。
ただ、ビタミンCなども時間とともに減少してしまうので、栄養素をたくさん摂りたいときには食べる直前におろすのがよいかもしれません。
おろし金を使い分ける
大根おろしを作るためのおろし金も様々な種類がありますね。
一般的には、おろし金の目が粗いほどざっくりした食感と甘味が出やすく、目が細かいほどふんわりと決めの細かい食感になります。
辛味を出したいときには、なるべく目が細かいおろし金を使い、直角に繊維を断ち切るのがコツ。
逆に甘い大根おろしを使うときには、粗目のおろし金が繊維を壊さないのでおすすめです。
昔ながらの鬼おろしはザクザクとした、水分の少ない大根おろしができます。
逆に、セラミックなどの目の細かいおろし金では、水分量が多く、辛味もある大根おろしになります。
穴が大きめ、中間サイズのおろし金では、しゃきしゃきとした水分量が多めの大根おろしができます。
辛味はやや出ますが、ふんわりとした仕上がりになります。
おろし金の違いだけでも、食感と辛味の差が出てくるので、お好みのものを使ってみるといいですね。
大根の季節によっても変わる辛味
大根は季節によっても辛味が変わります。
辛味成分アリルイソチオシアネートの元になる物質は、若い大根に多く、成長するに従って減少していきます。
夏の大根ではこの物質の含有量が多いため、辛味の強い大根おろしができるのです。
冬大根では、比較的辛味の少ない大根おろしができます。
作った大根おろしが辛かったら
大根の部位やおろし方に気をつけていても、どうしても辛い大根おろしができてしまうこともありますよね。
辛くて食べられない！というときにはこんな方法はいかがですか？
大根おろしに酢を少量たらします。
これだけで辛味がおさえられて、まろやかになります。
また、おろしてから時間が経つと辛味成分がなくなっていくので、１時間ほど時間をおくのもいいですね。
電子レンジで２０秒ほど加熱するのも効果があります。
いかがでしたか？
お好みの辛さで大根おろしを作って楽しんでみてくださいね。
