高校受験は成功ばかりじゃない…公立受験に失敗した長男の場合

子育て

3月に入り、まもなく高校受験本番、という受験生を持つ家では色々と心配もありますよね。
我が家の次男は私立高校を受験し、すでに進学を決めてしまいましたが、地方では公立高校が本命という人も少なくないと思います。
みんなに受かってほしい、と願っているのですが、どうしても成功ばかりじゃないですよね。
2年前、公立受験をして成功できなかった我が家の長男の体験記です。

万が一のための併願校を受験しておく

都心では、名門私立高校などが本命、という人も少なくないと思いますが、私達の住む地方都市では公立高校のほうが人気があります。
公立高校は受験機会がほぼ1回のみ(地方によって差があると思いますが)。
失敗したときには2次募集がないわけではありませんが、欠員が出た高校だけの募集なので、本人が行きたいレベルの高校に2次募集が出るかどうかはその年の状況によって変わります。
そのため、万が一に備え、私立高校を併願校として受験しておくのが一般的になっています。
我が家の長男も、私立高校を2校受験して、万が一に備えていました。

受けたい高校と受かる高校

長男は、地元でも比較的トップレベルの高校を受験したいと思っていました。
ただ、学力的には非常にギリギリのレベル。
学校の先生からも、一つレベルをさげたらどうか、というアドバイスをいただいていました。

どちらの高校も学校見学には行っていたのですが、本人はどうしてもレベルが高い高校を受験したい、という強い気持ちがありました。
最後まで先生や私たち家族はレベルを下げることを勧めたのですが、最終的には本人の要望を通そう、ということになりました。
受けたい学校は、決して「受かる学校」ではない、という状況です。

受験前に伝えたこと

少し背伸びをして受験することになった長男。
倍率が発表されると、およそ60人あまりが不合格になるだろう、という予想です。
ボーダーラインにいる長男は、当日の出来不出来によっては不合格になる確率が上がりました。
受験前に本人に伝えたのは、
・とにかく今持っている精一杯を出せるように努力すること
・この倍率では不合格になるかもしれないこと
・万が一、不合格になっても腐らずに併願校に進学できるかどうか
ということです。
特に併願校への進学については、願書を出す前からよく話し合ったことの一つです。
どんなに「合格圏」と言われている学校を受験したとしても、当日にどんなことが起きるかはフタを開けてみなければわかりません。
どんなことがあっても、自分が選んだ進路を後悔せずに進んでいけるのか、というのはしっかり話をしていました。

併願校を受験しない選択をした子も

我が家では必ず併願校を受験しよう、と決めていましたが、長男の友人の中には併願校を受験しない選択をした子もいたそうです。
万が一の時にはどうするのか、という話を聞くと、2次募集が出た学校にちょうどよいレベルの学校があればそちらを受験する、ダメなら私立高校の3次募集に応募する、ということだったそうです。
公立の2次募集はその年によってどんな学校が出てくるかわかりません。
そこも理解して、あえて併願を取らない選択をしたそうです。

受験当日の様子

試験が終わり、本人に手応えを聞いてみた時には、「うーん」という曖昧な返事でした。
おそらく、思ったよりできていなかったのかもしれません。
あまり深く聞くと本人も負担だろうと思い、軽く聞いて流しました。

合格発表で番号がない

1週間ほどで合格発表の日を迎えました。
発表には本人だけが行き、結果を見たらすぐに連絡をよこすように、と伝えました。
私達の地域では、併願校に進学するためには、合格発表当日から翌日の午前中までに入学金を振り込み、翌日には書類を受け取りに行かなければならない決まりになっています。(学校によって若干の差はありますが)
合格発表は午後からなので、3時に間に合えば銀行で振込をすることができます。
どうも手応えが怪しかったので、私はいつでも銀行に行けるように待機していました。
そして、発表があり、番号がないことがわかりました。
本人から、「落ちたよ」という電話がありました。

思ったよりは明るい声でした。
それを聞いて急いで銀行へ、入学金の振込を済ませることになりました。
学校までは電車で3駅、車なら15分ほどの距離なのですが、合格した友達と一緒の電車で帰りたくない、と長男がいうので車で迎えに。

思ったより全然元気だけど…

本人は、本当に拍子抜けするくらい、思ったより全然元気でした。
ただ、友達と一緒に帰りたくない、というのは、やっぱり気にしていたんだと思います。
帰りの車で、残念だったね、と声をかけました。
長男はケロッとしているように見えましたが、本当のところは今もわかりません。
ただ、併願校として選んだ学校も、私立高校の中では進学校で知られているところだったので、これからそっちで頑張ろう、という話をしました。
私の声のかけ方が正解だったのかどうかはわかりません。
でも、終わったことは終わったこと、振り返っても戻ってこないから、前を向こう
私にできるのは、明るく受け入れることなのかな、と思っていました。

普通に接すること

我が家の長男は、最初から「落ちるかもしれない」という覚悟があったので、比較的すっきりと切り替えができたのかもしれません。
また、併願校の入学の手続きが始まると、すぐにオリエンテーションや学力テストなど、バタバタと忙しい日が続いたので、落ち込んでいるヒマもなかったかもしれません。
ただ、普段と同じように接していこうと、特に気を使ったりしないように心がけていました。

入学から現在まで

4月に入学したとき、一番最初に校長先生がおっしゃった一言が今も忘れられません。
君たちは決してこの学校が一番行きたいと思っていた学校ではなかっただろう。
でもこの学校に入学したことを後悔しないように頑張ろう。
そんな言葉だったと思います。

その言葉の通り、長男は楽しく高校生活を送っています。
趣味の合う友達も見つかりました。
きっと彼には合っている学校だったのかもしれません。
実は最近、長男が受験に失敗した学校に進学した同じ中学出身の同級生が2人、自主退学したのそうです。
その話を聞いた長男が、もったいないな~、とつぶやいていました。
結局、どこの学校を選んだとしても、ついていけない、馴染めない、などの様々な理由で学校をやめる子供がいるようです。
受験だけが問題、ということではないのですね。

受験に失敗する、というのは大変なショックだと思います。
本人にとっても、家族にとっても、つらいことですよね。
家族にできることは、受け入れること、寄り添うことだけかもしれません。
笑って受験の話ができるようになるまでには時間がかかる子供もいるかもしれませんね。
長男は来年、大学受験を迎えます。
高校受験よりもさらに狭き門になるかもしれないし、色々なこともあるかもしれません。
でもいつでもどーんと構えて受け入れられるように準備したいと思っています。

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