そのトンネルは一つの芸術作品に…大地の芸術「清津峡トンネル」を楽しむ

お出かけ

SNSが盛んになってから、いわゆる「映えスポット」を訪ねるのはブームの一つでもあります。
昔から景勝地として知られていた清津峡トンネルも現在では映えスポットの筆頭。
いつも混雑している清津峡トンネルに春、秋の2回にわたって訪れるチャンスがあったので行ってきました。

清津峡トンネルとは?

清津峡は新潟県十日町市にある峡谷で、富山県の黒部峡谷、三重県の大杉谷とともに日本3大峡谷の一つに数えられている景勝地です。
渓谷美と柱状節理の地形が見事だということで、昭和の初めごろには国の名勝・天然記念物に指定され、温泉などもあることから観光地としてにぎわっていた清津峡。
しかし昭和の後期には大規模な雪崩や登山道での落石事故などで多数の死傷者を出し、以来歩道は通行ができなくなりました。
通行止めになった歩道の代わりに作られたのが現在の清津峡トンネルです。

1996年に開通したこのトンネルが2018年「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018」の作品としてリニューアル以来、年間を通じて観光客が訪れる人気スポットになっています。

清津峡トンネルを楽しむ注意点

さていざ清津峡トンネルを楽しみましょう!といきたいところですが、こちらを訪ねる際には注意点があります。
一つ目は繁忙期の入坑はあらかじめ事前予約が必要、という点です。
通常はGWやお盆、紅葉シーズンなどの土日祝日を中心に事前予約が必要になっています。
ただし、2024年度は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」が開催されていたため、開催期間中の土日祝日や、紅葉シーズンのすべての平日も含めて事前予約が必要となっていました。
2024年11月11日以降の現在は予約なしの入坑ができますが、年初にはその年の事前予約日がホームページで発表されるようなので必ずチェックが必要です。
予約はアソビュー!セブンチケットでできるそうです。
二つ目はパノラマステーションでの水濡れ対策です。
後述しますが、清津峡トンネルで最も映え写真が撮れるパノラマステーションは常に水を張った状態で展示されています。
特に子供連れの場合、その水で靴や洋服が濡れることがあるので注意が必要です。

トンネルそのものが芸術作品

前置きが長くなりましたが、さっそくトンネル内に入ってみましょう。
入坑料は大人が1000円、子供(小中学生)が400円、未就学児は無料になっています。

入口からパノラマステーションまでは歩いて15分から20分程度
車椅子やベビーカーなどの貸し出しもしているそうです。

トンネルは少し暗く、怖がりの小さなお子さんだと少し不安になりそうな道のりです。
歩いていくとそこかしこに芸術作品を感じる仕掛けがいくつか出てくるのですがそれは行ってからのお楽しみにしてくださいね。

新緑の季節には途中の見晴らし台からこんな雄大な景色が見えます。

途中にいくつかある見晴らし台はそれぞれのコンセプトを楽しむことができます。
そしていざ…パノラマステーションに到着です。

この日は平日、たまたまそこに居合わせた方がヴァイオリンを弾きながら水の中へ。
うっとりするような幻想的なシーンを切り取ります。
この絶景!
トンネルから見える峡谷が水鏡に映ってなんとも素晴らしい風景になります。
水鏡の周囲は比較的水位が低めなので歩いて向こう側にわたることができます。
この風景を見るためだけにでも行きたいと思いませんか?

ちなみにこちらが11月、紅葉シーズンが終わったころに訪ねた時。
こちらもまた荒々しい風景が素晴らしいですよね。
ただ風が強くて水鏡に波が立ってしまったのが残念。

おすすめシーズンは?

四季折々の表情を見せてくれる清津峡トンネルは、いつ訪れても違う表情を見せてくれます。
私がひそかに狙っているのは冬。
十日町は雪が深い地域なので、積雪量によっては臨時休坑もあるようですが、冬用の装備をしっかりして行ってみるのもいいかもしれません。
(特に道路状況には注意が必要です。)
また、事前予約が必要な土日祝日は混雑して思ったような写真が撮れないことも多いと思います。
「何もない平日」にふらっと訪ねてみるのがおすすめです。

いかがでしたか?
世界的にも有名なスポットになっていて、外国からの観光客も増えています。
ぜひ壮大な自然とアート作品の融合を楽しんでみてくださいね。