酒粕の活用法・美味しいだけじゃない美容や体への効果や食べ方まで

料理

日本酒を作るときにできる、酒粕。
酒粕を使った料理は体をポカポカと温めてくれる、寒い季節にはオススメの食べ物ですよね。
そんな酒粕ですが、美味しいだけじゃない体によい効果がたくさんあります。
今回はこれからの季節にぴったりな、酒粕の活用法についてまとめてみました。

酒粕って何?

日本酒を作る過程で作られる、酒粕
清酒を造るときに「圧搾」と呼ばれる工程のあとに残った絞りかすのことを酒粕といいます。
酒粕には、米や麹、酵母からできる炭水化物やたんぱく質、アミノ酸やビタミンなどの栄養が沢山含まれています。
酒粕は、板状になった板粕、柔らかくペースト状になった練り粕などがあります。
日本酒を絞ったあとにできるものなので、状態にもよりますがアルコール分がおおよそ8%ほど残存している、と言われています。
お酒に弱い人や子供が食べると、酒酔いと同じような状態になることもあるので、食べ方には注意が必要ですね。

酒粕の栄養素と効果

酒粕にはたくさんの栄養が含まれています。
代表的なものとして、たんぱく質、炭水化物、食物繊維、ビタミン類が含まれている他、ペプチドやアミノ酸、麹、ミネラルなどがあります。
女性には嬉しい美白や保湿などによい成分が多く含まれていて、化粧品や石鹸などの材料としても使われています。
酒粕に含まれるアルブチンは、シミや色素沈着のもとになるメラニン色素の生成を抑える効果があります。
さらに麹にも美白効果があるとか。
麹はアンチエイジングにも効果があるのだそうです。
酒粕を使った肌パックなどもありますよね。

もちろん食べて効果もたくさんあります。
食物繊維による便秘の解消、豊富に含まれる栄養素による体内の悪玉コレステロールの低減などがよく知られています。
また、最近では血圧や免疫などとの関係も研究が進められているそうですよ。

酒粕に含まれている栄養素の中には、加熱をすることで失われてしまうものもあります。
特に酵母は40度くらいまで加熱してしまうと死んでしまいます。
ビタミン類なども熱によってなくなってしまうものがあります。
栄養素をたくさん摂りたいときには、なるべく加熱せずに生のままいただくのがよいのですが、食物繊維やミネラルなどは熱に強いので、加熱しても大丈夫です。

酒粕を食べる

酒粕を使った料理の代表格といえば粕汁でしょう。
具は鮭や大根、豆腐、人参、こんにゃくなどを使います。
鮭の代わりに豚肉などを使うのもよいですね。


みそ汁を作る要領で、だし汁で具を煮たところに、酒粕を入れます
酒粕の量はお好みで。香りが苦手なら少しずつから試してみてくださいね。
だいたい、一人分が10グラムくらいからを目安に使ってみましょう。
味はみそでととのえます。
アルコールが含まれているので、気になる場合はよく加熱をしてくださいね。

板粕が手に入ったら、食べやすい大きさにちぎって砂糖をふり、トースターで焦げ目が付く程度に焼いてみるのはどうでしょう?
ほんのり甘い、お菓子感覚で食べられます。
お酒のおつまみにも合いますよ。

酒粕をつかった漬物

酒粕をみそと一緒に練って漬物をつけるのもよいですね。
練り粕なら簡単に漬け床を作ることができます。


↑これは練り粕です。

みそと酒粕は同量程度でよく混ぜます。

豆腐やチーズを漬け込むと、濃厚なおつまみの出来上がりです。

魚や肉を漬けるときには、清潔なガーゼで食材を一度包んでから漬け床に入れると、取り出したときに酒粕を落とす必要がなくなるので便利です。

ちなみに一度使った粕床は再利用することができます。
野菜や豆腐、チーズなどを漬けたものなら、水分の出具合によって2~3回程度は使えます。
また、魚や肉を漬けたものであれば、粕汁など加熱調理するものに使うと良いですね。
もったいないのでぜひ使い切ってしまいましょう。

酒粕を使った甘酒

最後に甘酒です。
甘酒には、酒粕から作ったものと、米と米麹から作られたものの2種類があります。
酒粕から作る甘酒は、日本酒の香りがしてとても美味しいものです。
ただし、酒粕に残るアルコールなどがありますので、子供や妊婦さんは注意が必要ですね。
水2カップ程度を沸騰させ、一度火を止めたところに酒粕50グラムを入れてよくふやかします。
柔らかくなったら混ぜて溶かし、砂糖を30~35グラム塩をひとつまみ入れて沸騰させたら出来上がりです。
アルコールが気になる場合には、ここでよく煮切ってくださいね。

いかがでしたか?
酒粕は体によい効果がたくさん期待できます。
美味しいお酒の酒粕が手に入ったらぜひ試してみてはいかがでしょうか?