「死ぬのが怖い」と泣く子供に対してかける言葉はどう選んだらいい?

子育て

高校生の長男は昔から「死ぬこと」に対しての恐怖感が強い子供でした。
ここ最近も、様々なプレッシャーがかかるたびに「死ぬこと」への恐怖がじわじわと襲ってくるのだそうです。
そんな感受性の高い子供に対する言葉がけについて、私が心がけていることをまとめました。

身近な家族の死から

最初に長男が「死ぬ」ということを意識したのは幼稚園の頃です。
幼稚園入園前に曾祖母が亡くなるという経験をした長男。
その時にはよくわかっていなかった「死」ですが、大きくなるにつれて大おばあちゃんがもう二度と帰ってこないこと、話しかけてくれないこと、存在していないことに気が付きました。
「死ぬ」といなくなってしまうことに気が付いた長男は、まず身近な家族が死んでしまうことに恐怖を感じるようになりました。

「お父さんやお母さんが死んじゃうのはイヤ」
「死んだらいなくなっちゃうからこわい」
というようなことを、特に寝る前に布団に入ると言い出して泣くようになりました。

人はいつか「死」を受け入れなければならない

小さな長男に「死」を明確に説明することはとても難しいことでした。
でも、私自身も小さいころ「死」に対する恐怖がありましたし、それで怖くなって眠れなくなったことも経験しています。
そこで、「死ぬのが怖いのはおかしなことではない」ということを話しました。
昔から、人は生まれてからいつかは死ななければならない。
でも「死ぬのが怖くない」なんていう人はきっと一人もいない
長男が大きくなって、私たちが老人になってから死を迎えるかもしれないし、人がいつ死ぬのかは誰にもわからないけれど、生きている間は楽しく幸せに暮らしたい
そういう言葉を小さな長男にもわかるように話しました。

いつでも「死」は怖いもの

折に触れ、長男は自分のメンタルが傾くと「死への恐怖」を話すようになりました。
つい最近も、何かの考え事からそちらのほうに思考が向いてしまい、怖くて眠れなかったのだそうです。
長男は大きくなりましたし、いつか「死」を受け入れなければならないこともわかっています
でも理性でわかっていても怖いものは怖いものです。

大きくなった長男には、自分がいつ死んでもいいように、後悔のない人生を生きてほしいと話しました。
いざ、自分が死ぬときになって「あれをやっておけばよかった」とか「あの時こうしていれば」などという後悔の気持ちがあったら、きっと辛いだろう
だから、やりたいことはやったほうがいいし、言いたいことは言えるような自分でありたいと思って私自身は生きている、という話です。
それで本人が納得したのかどうかはわかりませんが、少し気持ちは落ち着いたようです。

どうしても怖いことを考えてしまうときに

いくら自分でどんなにポジティブな思考をと考えても、なかなか浮上できないときはあるものです。
眠れなくて困っていた長男にもう一つアドバイスをしました。
それは、「考え事をしなくていいようにすること」
眠ろうと思って布団に入り、負の思考回路にスイッチが入ってしまうと、どんなに打ち消そうとしても難しいことってありますよね。
そんな時には「好きなことをして疲れるまで眠らない」ようにしよう、ということです。
私はいつも枕元に「自分が読んで幸せな気分になれる大好きな本」を常備しています。
今日は眠れそうにない、という時には小さなライトをつけて、その本を心ゆくまで読むことにしています。
そのうち眠気が勝って眠ってしまうこともあったり、気持ちが入れ替えられてスッキリしたり。
長男にも幸せになれる本を枕元に置いておくといいよ、と伝えました。
無理に眠ろうとしないのも、怖いことを考えないための一つの手段ではないでしょうか?

祖母の名言

こんな話を私が実家の母に話した時のことです。
実母の母、つまり私の祖母にあたる人ですが、実母がやはり「死ぬのが怖い」と相談したことがあるのだそうです。
その時に祖母が言った言葉がとてもウィットに富んで素敵だったので最後にご紹介します。

「きっと死んだ後の世界は楽しいに違いないよ。
だって、誰一人行ったまま帰ってこないのだから」

子育てはいつでもいろいろなことが待ち受けています。
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